なぜパナソニックホームズは布基礎なのか??①
こんにちは、ニッキーです。今回は基礎について書いてみようと思います。
住宅の基礎には主に2種類あります。『布基礎』と『ベタ基礎』です。
よく『ベタ基礎は布基礎よりしっかりしていて安心ですよ』と耳にします。私も最初聞いたとき、そういう風に思っていました。『パナソニックホームズはどちらの基礎なんだろう?』と調べてみると『布基礎』でした。『大手ハウスメーカーなのに布基礎なの!』と残念な気分になったのを覚えています。この残念な気分を少しでも払拭したいと思い、自分なりに調べました。
基礎の役割
家の重さを地盤に伝えることによってしっかりと支えることが役割です。
基礎の種類
住宅の基礎には主に『布基礎』と『ベタ基礎』があります。
布基礎は逆Tの字の連続した鉄筋コンクリート構造で、家を線で支えます。基礎の内側は鉄筋コンクリートで覆いません。昔は基礎の内側は土がむき出したままのことが多かったのですが、最近は湿気とシロアリ対策のため防湿・防蟻シートを敷き、その上にコンクリートを敷き詰めます。このコンクリートには鉄筋は入っておらず、基礎としての役割はなく防湿・防蟻が目的です。
布基礎の主な基準値
立ち上がり高さ : 300mm以上
立ち上がり厚さ : 120mm以上
根入り深さ : 240mm以上かつ凍結深度以深
フーチング厚 : 150mm以上
立ち上がり部の主筋 : 上下端に径12mm以上を1本以上ずつ配置し補強筋と
緊結する
立ち上がり部の補強筋 : 径9mm以上で300mm以下の間隔で配置
フーチング幅240mm以上の時 : 径9mm以上の補強筋を300mm以下の間隔で配置
し、フーチングの両端に配置した径9mm以上の鉄
筋と緊結する
布基礎を採用しているハウスメーカー
旭化成ホームズ(鉄骨造)、積水ハウス(鉄骨・木造)、ダイワハウス(鉄骨造)、
トヨタホーム(鉄骨造)、パナソニックホームズ(鉄骨造)、ミサワホーム(鉄骨
布基礎を採用しているメーカーは主に鉄骨造のハウスメーカーが多いようです。一条工務店は基本的に布基礎ですが、オプションでベタ基礎に変更可能とのことです。
布基礎のメリット・デメリット
メリット
- ベタ基礎よりも鉄筋及びコンクリートを使わない分、材料費を抑えることができる。
- ベタ基礎に比べて根入り部分からの高さがあるため縦から集中してかかる荷重を受け止めやすい。
- ベタ基礎に比べてコンクリートを使わない分軽いため地盤に対する負荷は軽い。
- 寒冷地では布基礎のほうが向いている?(凍結深度よりも深く掘って設置しなければならず、余計に材料費と残土処理費がかかるため布基礎のほうがよりコストパフォーマンスに優れてくる?)
デメリット
- ベタ基礎に比べて作業工程が多いので手間がかかる
- 地面がむき出しの場合、湿気とシロアリによる腐食被害を受けやすい。
→防湿・防蟻シート及びコンクリートを敷くことで対策することが可能
- 地盤が不安定なところでは沈下しやすい
→地盤改良工事が必要(ベタ基礎でも必要では?)
ベタ基礎は基礎の立ち上がり部分だけでなく 、底面部分も連続した鉄筋コンクリート構造です。布基礎が家を線で支えるのに対し、ベタ基礎は家を面で支えます。基礎の内側も鉄筋コンクリートで覆われるため土のむき出しはありません。
ベタ基礎の主な最低基準値
立ち上がりの高さ : 300mm以上
立ち上がりの厚さ : 120mm以上
根入りの深さ : 120mm以上かつ凍結深度以深
スラブ厚 : 120mm以上
立ち上がり部の主筋 : 上下端に径12mm以上を1本以上ずつ配置し補強筋と
緊結する
立ち上がり部の補強筋 : 径9mm以上で300mm以下の間隔で配置
スラブの補強筋 : 径9mm以上で縦横に300mm以下の間隔で配置
ベタ基礎を採用しているハウスメーカー
住友不動産(木造)、住友林業(木造)、セキスイハイム(鉄骨造・木造)、ダイワ
ハウス(木造)、タマホーム(木造)、ヤマダホームズ(木造)、クレバリーホーム
ベタ基礎を採用しているハウスメーカーは主に木造のハウスメーカーが多いようです。ダイワハウスでは鉄骨造は布基礎、木造はベタ基礎と使い分けているようです。
ベタ基礎のメリット・デメリット
メリット
- 全面が鉄筋コンクリートなので土のむき出しがないため、シロアリや湿気の腐食被害を受けにくい。
- 家を面で支えることにより地盤に対する荷重は均等になるため沈下を起こしにくい。
- 布基礎に比べて工事の手間がかからない。
デメリット
- 布基礎に比べて鉄筋やコンクリートを多く使用するので材料費がかかる。
- 布基礎に比べて根入りの深さが浅く、根入り部分~立ち上がり部分までの高さは短いため、縦方向からの不均一な荷重の受け止めは得意でない??